1000年以上の長きにわたって親しまれるスパイス「山椒」と「ゆず」

山椒は、日本人にとって古くからなじみのあるスパイスのひとつです。
ミカン科に属する落葉低木で、葉や実はもちろん、木にも特有の強い香りがあり
果皮には、しびれるような強い辛味があります。

歴史をさかのぼると「魏志倭人伝」には野山に自生する山椒の記述がみられ
10世紀ごろには、薬や調味料として山椒の葉が日常的に使用されていたようです。

今でも、その薬効は大変重宝され、漢方薬としても欠かせない存在です。
「健胃」、「鎮痛」、「駆虫作用」の効果が期待でき
料理においても、若い実は、実山椒に。
若い葉や新芽は「木の芽」として香りと彩りを加えてくれます。

外皮を乾燥して粉末にした「粉山椒」は、
鰻の蒲焼きなどの薬味として。
七味唐辛子やカレー粉の原料として。
はたまた、花椒塩や五香粉など、中華料理のスパイスとしても用いられます。


いっぽうの柚子も、日本で古来から栽培されてきた歴史ある柑橘類のひとつです。
さかのぼること、飛鳥・奈良時代には、既に栽培が始まっていたとか。

消費量、生産量ともに日本がもっとも多くおもに香りづけのために用いられます。

香り高い外皮は、お吸い物や味噌、酢の物、漬物、うどんや蕎麦など
トッピングスパイスとして広く利用されるほか
ジャムとして用いられることもあります。

「血行促進」、「リラックス」、「保湿」、「神経痛」、「疲労回復」など
身体によい効果が期待できます。
柚子茶を飲むと、気持ちが安らぐのは、こうした効果のあらわれなのでしょう。


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